カップアンドコーンのメンテナンス|最速回転になる玉押しカスタム法

自転車メンテナンスの重要性

カップアンドコーン

シールドベアリングのハブを入れたいけど、お金が掛かり過ぎる…
分かります!それなら最初から付いているシマノの105の
カップアンドコーンのハブを整備・カスタムしたら、
ずっとリーズナブルですよね。

今回は11速の105のハブ(HB-5800)のハブを例にして、
最高の玉押しが出来る整備方法を書いていきますね。

分かり易いハブの分解・整備方法の説明になっているので、
初めて11速の105のハブを分解する、というあなたにも
きっと役に立てると思いますよ。

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11速の105(HB-5800)の整備に必要な工具

15mmのスパナ

 
ハブを緩めるのに15mmの使用しますよ。もし無かったら揃えておきましょう。

arrow_orange[1]15mmのスパナはAmazonで購入出来ます
 

5mmのアーレンキー

 
アーレンキーは調整に何回も開け閉めするので取手付きがオススメですよ。
ハブ交換・調整様に別に買っておくと重宝します。

arrow_orange[1]5mmのアーレンキーはAmazonで購入出来ます
 

リアのカップアンドコーンのカスタムのみ説明その理由は?

今回はリア部分のハブの調整方法を書いています。
フロント部分と比べ、フリーハブがあり、構造が複雑な為です。
フロントハブはリアハブのフリーハブが無いだけ、になりますので
リアのハブが分解、整備出来るなら、フロントハブは
問題なく、分解、整備出来ますよ。

 

ハブフランジ側の上部ナットを外す

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最初にハブフランジ側の上部ナットを外します。

 

ハブフランジ側の下部ナットを外す

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上のナットを外したら、上部ナットがもう一つあるので、そのナットを
スパナを使って緩めて、抜きます。

 

フリーハブ側からボルトを抜く

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ハブフランジ側の2個のナットを取ると、フリーハブ側から
そのままボルトを抜く事が出来ます。

 

カップアンドコーンの玉を抜いていきます

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ボルトを抜くとカップアンドコーンの玉が見えるので
この玉を抜いていきます。

 

玉は、ハブの穴に落としていく

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シールにはまり込んだ玉を掻きだして、ハブの中心部の穴に
向かって落としていきます。

そのまま落としていくと、床に直接玉が落ちる事になり、
ゴミが入ったり、傷が入ったりするので、下にタオル等を
敷いてから作業しましょう。

ハブフランジ側・フリーハブ側両側にあるので、同じ要領で
全ての玉を取り除きましょう。

 

シールめくりんちょを使うと便利!

シールめくりんちょを使うと、中の玉を掻き出しやすいので
おすすめです。持っていない場合は綿棒等でもいいですよ。

arrow_orange[1]シールめくりんちょについて詳しくはこちら

 

玉を洗浄する

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タオルの上の落ちた玉は集めてトレー等に入れましょう。

 

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トレーに玉を入れたら、クリーナー吹いて
玉を洗浄しましょう。チェーンクリーン
ゴム等の攻撃性もなく、使いやすいのでおすすめです。

 

ハブの内部のグリスを除去する

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チェーンクリーンを吹いて、ハブ内部の汚れ・グリスを除去します。

 

ハブ内に残ったクリーナーを除去する

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エアーを使って内部に溜まったクリーナーを除去します。
内部に凹凸があるので、なかなか蒸発しない為です。
ハイパワーブロアープロ L が手動でエアーもしっかり出るのでお勧めです。

エアーを吹いて、残ったクリーナーを除去したら、
数分~数十分、クリーナーが蒸発するまで待ちましょう。

 

ハブ内にグリスを添加する

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ハブ内部が乾燥したら、新しいグリスを添加していきます。
ここで紹介しているのは、フランジ側ですが、フリーハブ側
からグリスを添加しても問題ありません。

工具を使って塗ったりしましたが、この部分は凹んでいる部分な
為、手を使った方がキレイにグリスを塗る事が出来ますよ。

 

玉を拭いてグリスをつける

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トレイに漬けていた玉をウエス等で1個1個丁寧に拭いていきます。

 

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拭き終わったら新しいグリスの中に玉を入れていきます。

 

グリスを付着させ、ハブの内部に玉を入れる

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玉にグリスを付着させて、ハブ内部に玉を入れていきます。
素手でグリスを付着させて玉を付けるとよく落とすので、
専用の工具を使っています。

arrow_orange[1]玉を落とさない工具について詳しくはこちら

 

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玉を入れていき、

 

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全部付けたら、

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フリーハブ側も同じ要領で玉をつけていきましょう。

 

ボルトを入れ直す

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玉を全部付けたら、フリーハブ側からボルトをいれていきます。
その際、ボルト部、ナットの内側にしっかりグリスを
塗っておきましょう。内部が錆びると、その錆が
ハブの内部に浸透し、中から錆びる事に繋がるからです。

 

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各部にグリスを塗ったらボルトを入れます。

 

ハブフランジ側の下部ナットを閉める

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フリーハブ側からボルトを通したら、ハブフランジ側に向けて
ナットを付けていきましょう。
その際、この部分にもグリスを塗るのを忘れずに。

 

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下部ナットを付けたら、スパナとアレンキーを使って
閉めていきます。

 

ハブフランジ側の上部ナットを閉める

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最後に上部ナットをアレンキーとスパナを使って
閉めたらとりあえず完成です。

 

超重要!カップアンドコーンの最高の玉調整の仕方

以上で行程は終わりなのですが、カップアンドコーンでは
「玉押し」の作業でホイールの回転が全然変わってきます。
ナットで玉を押して調整するのが、カップアンドコーンの仕組み
なので、ここでナットを締めすぎると全然ほいーるが回りませんし、
ナットを緩めすぎると、ガタがでてハブが最悪壊れます。

なので、ガタがでない範囲で、出来る限りゆるく締め付けないと
行けない訳です。感覚的な部分が多いですが、ここからの項目を
読む事で、誰でも一定のレベルでのカップアンドコーンの締め付け
が出来るはず、なのでしっかり読んで下さいね。

 

まずは下部のナットを付ける

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まず、下部のナットを付けます。この時に回転とガタを
確認しましょう。

上部のナットを閉める際に下部ナットをスパナで固定させながら
固定させる訳ですが、アレンキーで締め付け、スパナで固定させる
仕組み上、必ず下部ナットが少し緩みます。

なので、この時点でガタがでているなら完全にアウト、
ガタが出ない所までしっかりと締め付けましょう。

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そして、アレンキーとスパナを使って上部ナットを固定させます。

 

もう一度しっかりがたつきを見る

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しっかり上部ナットを締め込んだら、フリーハブ側のナット部を
上の画像の様にしっかりと押さえます。

 

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フリーハブ側のナット部をしっかり押し込みながら、反対の手で
ハブフランジ側のナット部をしっかり持って上下に揺らします。

 

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正面から見るとこんな感じです。

しっかりハブフランジを押さえないままガタを見る人がいますが、
それではガタをしっかり見る事が出来ません。
押さえないで揺らしても、ガタが無くても、しっかりフリーハブを
押さえながら揺らすとガタだらけ…という事がよくあるので、
しっかりガタを確認しましょう。

 

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これでガタがあれば、また上部のナットをゆるめたり、外したりしてから
下部のナットの調整をし直します。また、締め付け過ぎてゴロゴロしたり
する時もやり直します。

何回も何回も繰り返して、ガタがなく、よく回る所を見極めていきましょう。
ガタが少し出る状態から、少しずつ、締める側に調整していくと
ベストセッティングが出し易いですよ。

そして、最後、ガタが出ない状態まで詰める事が出来たら、
よく回転し、ガタも無い、最高の状態のカップアンドコーンのハブの
出来上がりです。

ほぼ完璧に調整されたカップアンドコーンと、適当にしか調整されていない
カップアンドコーンでは回転に天と地程の差があるので、
ここは妥協せずにしっかりセッティングして下さいね。

 

初期出荷のカップアンドコーンは回らないから整備が必要

ショップ等から初期出荷されている105等のカップアンドコーンは
基本的に全然回りません。壊れない事を最優先して、
しっかりナットが締め込まれているから、です。

なので、カップアンドコーンのハブ交換した場合、最初にする事は
「ハブの調整」からしましょう。

 

グリスを交換する事でスピードアップ!

シマノのカップアンドコーンに入っているグリスは安くて
固いグリスが入っています。シマノのハブの値段を考えたら
当たり前、ですよね。

それを整備する際に高性能のグリスに交換する事で少しですが、
回転数を上げる事が出来ます。どの道、整備の際、分解・洗浄
するのですから、一緒にグリス交換する事をお勧めしますよ。

テックグリスを入れると、3秒だけでしたが、
ホイールがより回りましたよ。

3秒回転がアップする『テックグリス』の紹介

デュラエースグリスより圧倒的によく転がるグリスです。
DTのハブ以外にはほとんどのハブやカップアンドコーンに対応するので
1個持っておくといいですよ。

arrow_orange[1]テックグリス15gはAmazonから購入する事ができます

何故、3秒ホイールが回ったのか?検証の経過と結果

何故3秒ホイールがよく回ったのか?どのような測定方法?
等の検証の経過と結果は、別の記事で紹介しています。


arrow_orange[1]カップアンドコーンのテックグリス検証結果はこちらへ

 

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