シールドベアリングのハブを入れたいけど、お金が掛かり過ぎる…
分かります!それなら最初から付いているシマノの105の
カップアンドコーンのハブを整備・カスタムしたら、
ずっとリーズナブルですよね。
今回は11速の105のハブ(HB-5800)のハブを例にして、
最高の玉押しが出来る整備方法を書いていきますね。
分かり易いハブの分解・整備方法の説明になっているので、
初めて11速の105のハブを分解する、というあなたにも
きっと役に立てると思いますよ。
11速の105(HB-5800)の整備に必要な工具
15mmのスパナ
ハブを緩めるのに15mmの使用しますよ。もし無かったら揃えておきましょう。
![arrow_orange[1] arrow_orange[1]](http://jitennsya.net/wp/wp-content/uploads/2016/10/arrow_orange11.gif)
5mmのアーレンキー
アーレンキーは調整に何回も開け閉めするので取手付きがオススメですよ。
ハブ交換・調整様に別に買っておくと重宝します。
![arrow_orange[1] arrow_orange[1]](http://jitennsya.net/wp/wp-content/uploads/2016/10/arrow_orange12.gif)
リアのカップアンドコーンのカスタムのみ説明その理由は?
今回はリア部分のハブの調整方法を書いています。フロント部分と比べ、フリーハブがあり、構造が複雑な為です。
フロントハブはリアハブのフリーハブが無いだけ、になりますので
リアのハブが分解、整備出来るなら、フロントハブは
問題なく、分解、整備出来ますよ。
ハブフランジ側の上部ナットを外す
![150628-104452_R 150628-104452_R](http://jitennsya.net/wp/wp-content/uploads/2015/06/150628-104452_R_thumb.jpg)
![150628-104527_R 150628-104527_R](http://jitennsya.net/wp/wp-content/uploads/2015/06/150628-104527_R_thumb.jpg)
最初にハブフランジ側の上部ナットを外します。
ハブフランジ側の下部ナットを外す
![150628-104555_R 150628-104555_R](http://jitennsya.net/wp/wp-content/uploads/2015/06/150628-104555_R_thumb.jpg)
![150628-104604_R 150628-104604_R](http://jitennsya.net/wp/wp-content/uploads/2015/06/150628-104604_R_thumb.jpg)
![150628-104646_R 150628-104646_R](http://jitennsya.net/wp/wp-content/uploads/2015/06/150628-104646_R_thumb.jpg)
上のナットを外したら、上部ナットがもう一つあるので、そのナットを
スパナを使って緩めて、抜きます。
フリーハブ側からボルトを抜く
![150628-112332_R 150628-112332_R](http://jitennsya.net/wp/wp-content/uploads/2015/06/150628-112332_R_thumb.jpg)
ハブフランジ側の2個のナットを取ると、フリーハブ側から
そのままボルトを抜く事が出来ます。
カップアンドコーンの玉を抜いていきます
![150628-104708_R 150628-104708_R](http://jitennsya.net/wp/wp-content/uploads/2015/06/150628-104708_R_thumb.jpg)
ボルトを抜くとカップアンドコーンの玉が見えるので
この玉を抜いていきます。
玉は、ハブの穴に落としていく
![150628-104918_R 150628-104918_R](http://jitennsya.net/wp/wp-content/uploads/2015/06/150628-104918_R_thumb.jpg)
![150628-104931_R 150628-104931_R](http://jitennsya.net/wp/wp-content/uploads/2015/06/150628-104931_R_thumb.jpg)
シールにはまり込んだ玉を掻きだして、ハブの中心部の穴に
向かって落としていきます。
そのまま落としていくと、床に直接玉が落ちる事になり、
ゴミが入ったり、傷が入ったりするので、下にタオル等を
敷いてから作業しましょう。
ハブフランジ側・フリーハブ側両側にあるので、同じ要領で
全ての玉を取り除きましょう。
シールめくりんちょを使うと便利!
シールめくりんちょを使うと、中の玉を掻き出しやすいのでおすすめです。持っていない場合は綿棒等でもいいですよ。
![arrow_orange[1] arrow_orange[1]](http://jitennsya.net/wp/wp-content/uploads/2015/06/arrow_orange121.gif)
玉を洗浄する
![150628-105023_R 150628-105023_R](http://jitennsya.net/wp/wp-content/uploads/2015/06/150628-105023_R_thumb.jpg)
![150628-105437_R 150628-105437_R](http://jitennsya.net/wp/wp-content/uploads/2015/06/150628-105437_R_thumb.jpg)
タオルの上の落ちた玉は集めてトレー等に入れましょう。
![150628-105505_R 150628-105505_R](http://jitennsya.net/wp/wp-content/uploads/2015/06/150628-105505_R_thumb.jpg)
トレーに玉を入れたら、クリーナー吹いて
玉を洗浄しましょう。チェーンクリーンが
ゴム等の攻撃性もなく、使いやすいのでおすすめです。
ハブの内部のグリスを除去する
![150628-105518_R 150628-105518_R](http://jitennsya.net/wp/wp-content/uploads/2015/06/150628-105518_R_thumb.jpg)
チェーンクリーンを吹いて、ハブ内部の汚れ・グリスを除去します。
ハブ内に残ったクリーナーを除去する
![150628-110211_R 150628-110211_R](http://jitennsya.net/wp/wp-content/uploads/2015/06/150628-110211_R_thumb.jpg)
エアーを使って内部に溜まったクリーナーを除去します。
内部に凹凸があるので、なかなか蒸発しない為です。
ハイパワーブロアープロ L
エアーを吹いて、残ったクリーナーを除去したら、
数分~数十分、クリーナーが蒸発するまで待ちましょう。
ハブ内にグリスを添加する
![150628-111500_R 150628-111500_R](http://jitennsya.net/wp/wp-content/uploads/2015/06/150628-111500_R_thumb.jpg)
ハブ内部が乾燥したら、新しいグリスを添加していきます。
ここで紹介しているのは、フランジ側ですが、フリーハブ側
からグリスを添加しても問題ありません。
工具を使って塗ったりしましたが、この部分は凹んでいる部分な
為、手を使った方がキレイにグリスを塗る事が出来ますよ。
玉を拭いてグリスをつける
![150628-111303_R 150628-111303_R](http://jitennsya.net/wp/wp-content/uploads/2015/06/150628-111303_R_thumb.jpg)
トレイに漬けていた玉をウエス等で1個1個丁寧に拭いていきます。
![150628-111312_R 150628-111312_R](http://jitennsya.net/wp/wp-content/uploads/2015/06/150628-111312_R_thumb.jpg)
拭き終わったら新しいグリスの中に玉を入れていきます。
グリスを付着させ、ハブの内部に玉を入れる
![150628-140547_R 150628-140547_R](http://jitennsya.net/wp/wp-content/uploads/2015/06/150628-140547_R_thumb.jpg)
玉にグリスを付着させて、ハブ内部に玉を入れていきます。
素手でグリスを付着させて玉を付けるとよく落とすので、
専用の工具を使っています。
![arrow_orange[1] arrow_orange[1]](http://jitennsya.net/wp/wp-content/uploads/2015/07/arrow_orange1_thumb.gif)
![150628-111829_R 150628-111829_R](http://jitennsya.net/wp/wp-content/uploads/2015/06/150628-111829_R_thumb.jpg)
玉を入れていき、
![150628-111854_R 150628-111854_R](http://jitennsya.net/wp/wp-content/uploads/2015/06/150628-111854_R_thumb1.jpg)
全部付けたら、
![150628-111953_R 150628-111953_R](http://jitennsya.net/wp/wp-content/uploads/2015/06/150628-111953_R_thumb.jpg)
フリーハブ側も同じ要領で玉をつけていきましょう。
ボルトを入れ直す
![150628-112228_R 150628-112228_R](http://jitennsya.net/wp/wp-content/uploads/2015/06/150628-112228_R_thumb.jpg)
![150628-112251_R 150628-112251_R](http://jitennsya.net/wp/wp-content/uploads/2015/06/150628-112251_R_thumb.jpg)
玉を全部付けたら、フリーハブ側からボルトをいれていきます。
その際、ボルト部、ナットの内側にしっかりグリスを
塗っておきましょう。内部が錆びると、その錆が
ハブの内部に浸透し、中から錆びる事に繋がるからです。
![150628-112332_R 150628-112332_R](http://jitennsya.net/wp/wp-content/uploads/2015/06/150628-112332_R_thumb1.jpg)
各部にグリスを塗ったらボルトを入れます。
ハブフランジ側の下部ナットを閉める
![150628-112342_R 150628-112342_R](http://jitennsya.net/wp/wp-content/uploads/2015/06/150628-112342_R_thumb.jpg)
![150628-112420_R 150628-112420_R](http://jitennsya.net/wp/wp-content/uploads/2015/06/150628-112420_R_thumb.jpg)
フリーハブ側からボルトを通したら、ハブフランジ側に向けて
ナットを付けていきましょう。
その際、この部分にもグリスを塗るのを忘れずに。
![150628-112552_R 150628-112552_R](http://jitennsya.net/wp/wp-content/uploads/2015/06/150628-112552_R_thumb.jpg)
下部ナットを付けたら、スパナとアレンキーを使って
閉めていきます。
ハブフランジ側の上部ナットを閉める
![150628-112713_R 150628-112713_R](http://jitennsya.net/wp/wp-content/uploads/2015/06/150628-112713_R_thumb.jpg)
最後に上部ナットをアレンキーとスパナを使って
閉めたらとりあえず完成です。
超重要!カップアンドコーンの最高の玉調整の仕方
以上で行程は終わりなのですが、カップアンドコーンでは「玉押し」の作業でホイールの回転が全然変わってきます。
ナットで玉を押して調整するのが、カップアンドコーンの仕組み
なので、ここでナットを締めすぎると全然ほいーるが回りませんし、
ナットを緩めすぎると、ガタがでてハブが最悪壊れます。
なので、ガタがでない範囲で、出来る限りゆるく締め付けないと
行けない訳です。感覚的な部分が多いですが、ここからの項目を
読む事で、誰でも一定のレベルでのカップアンドコーンの締め付け
が出来るはず、なのでしっかり読んで下さいね。
まずは下部のナットを付ける
![150628-112552_R 150628-112552_R](http://jitennsya.net/wp/wp-content/uploads/2015/06/150628-112552_R_thumb1.jpg)
まず、下部のナットを付けます。この時に回転とガタを
確認しましょう。
上部のナットを閉める際に下部ナットをスパナで固定させながら
固定させる訳ですが、アレンキーで締め付け、スパナで固定させる
仕組み上、必ず下部ナットが少し緩みます。
なので、この時点でガタがでているなら完全にアウト、
ガタが出ない所までしっかりと締め付けましょう。
![150628-112713_R 150628-112713_R](http://jitennsya.net/wp/wp-content/uploads/2015/06/150628-112713_R_thumb1.jpg)
そして、アレンキーとスパナを使って上部ナットを固定させます。
もう一度しっかりがたつきを見る
![150628-113045_R 150628-113045_R](http://jitennsya.net/wp/wp-content/uploads/2015/06/150628-113045_R_thumb.jpg)
しっかり上部ナットを締め込んだら、フリーハブ側のナット部を
上の画像の様にしっかりと押さえます。
![150628-113053_R 150628-113053_R](http://jitennsya.net/wp/wp-content/uploads/2015/06/150628-113053_R_thumb.jpg)
フリーハブ側のナット部をしっかり押し込みながら、反対の手で
ハブフランジ側のナット部をしっかり持って上下に揺らします。
![150628-113100_R 150628-113100_R](http://jitennsya.net/wp/wp-content/uploads/2015/06/150628-113100_R_thumb.jpg)
正面から見るとこんな感じです。
しっかりハブフランジを押さえないままガタを見る人がいますが、
それではガタをしっかり見る事が出来ません。
押さえないで揺らしても、ガタが無くても、しっかりフリーハブを
押さえながら揺らすとガタだらけ…という事がよくあるので、
しっかりガタを確認しましょう。
![150628-113146_R 150628-113146_R](http://jitennsya.net/wp/wp-content/uploads/2015/06/150628-113146_R_thumb.jpg)
これでガタがあれば、また上部のナットをゆるめたり、外したりしてから
下部のナットの調整をし直します。また、締め付け過ぎてゴロゴロしたり
する時もやり直します。
何回も何回も繰り返して、ガタがなく、よく回る所を見極めていきましょう。
ガタが少し出る状態から、少しずつ、締める側に調整していくと
ベストセッティングが出し易いですよ。
そして、最後、ガタが出ない状態まで詰める事が出来たら、
よく回転し、ガタも無い、最高の状態のカップアンドコーンのハブの
出来上がりです。
ほぼ完璧に調整されたカップアンドコーンと、適当にしか調整されていない
カップアンドコーンでは回転に天と地程の差があるので、
ここは妥協せずにしっかりセッティングして下さいね。
初期出荷のカップアンドコーンは回らないから整備が必要
ショップ等から初期出荷されている105等のカップアンドコーンは基本的に全然回りません。壊れない事を最優先して、
しっかりナットが締め込まれているから、です。
なので、カップアンドコーンのハブ交換した場合、最初にする事は
「ハブの調整」からしましょう。
グリスを交換する事でスピードアップ!
シマノのカップアンドコーンに入っているグリスは安くて固いグリスが入っています。シマノのハブの値段を考えたら
当たり前、ですよね。
それを整備する際に高性能のグリスに交換する事で少しですが、
回転数を上げる事が出来ます。どの道、整備の際、分解・洗浄
するのですから、一緒にグリス交換する事をお勧めしますよ。
テックグリスを入れると、3秒だけでしたが、
ホイールがより回りましたよ。
3秒回転がアップする『テックグリス』の紹介
デュラエースグリスより圧倒的によく転がるグリスです。DTのハブ以外にはほとんどのハブやカップアンドコーンに対応するので
1個持っておくといいですよ。
![arrow_orange[1] arrow_orange[1]](http://jitennsya.net/wp/wp-content/uploads/2015/06/arrow_orange1_thumb20.gif)
何故、3秒ホイールが回ったのか?検証の経過と結果
何故3秒ホイールがよく回ったのか?どのような測定方法?等の検証の経過と結果は、別の記事で紹介しています。
![arrow_orange[1] arrow_orange[1]](http://jitennsya.net/wp/wp-content/uploads/2015/06/arrow_orange1_thumb20.gif)
スポンサーリンク