BB(ボトムブラケット)カスタムをする際に気になる事、
それはセラミックボールベアリングのBB!でしょう。
セラミックボールベアリングとは
鉄球より固いセラミックの球を使う事によって、
軽い回転性能を目指したボールベアリングです。
自転車では、BB、ハブのボールベアリングに採用されています。
本当にセラミックボールベアリングBBは効果があるの?
理屈では、鉄より丈夫で力を加えても変形しない、
摩擦係数も少なくて、鉄球よりよく回る…
と書かれていますし、事実なのでしょう。ですが、一番大事な事は、
「セラミックボールベアリングを付けて実感出来る程軽く回るのか?」
です。
バイクや自動車では、毎分数千回転という回転と数百キロ~数トンの物を
ベアリングで支えて回転させる訳ですから、ベアリングに
かかる負荷も非常に大きく、セラミックベアリングも大きな効果が出ますが、
自転車の場合、回転も毎分100回転程で、重さもせいぜい100キロまで。
果たして自転車ぐらいの負荷でセラミックベアリングにして
差が出るの?と思ってしまいました。
でも、「セラミックのBBに交換して、軽くなった!」という声は
多く聞かれます。でも、本当にそれはセラミックBBのおかげなのでしょうか?
今までセラミックが軽いと思っていた理由とは
ほとんどのミニベロ、ロードバイクにはシマノのBBが装着されており、
最新型の9000番のデュラエース、SM-BBR60のアルテグラ
になるまで、非常に強固なシール構造をしていました。
大雨が降ろうが何をしても潰れない様に…
当然、それだけのシール構造を作ると、BBのボールベアリングが
シールと接触して回転は重くなります。
(現在のシマノのBBはシール構造が簡略化され回転が軽くなっています)
シマノのBBからいきなり他のメーカーのセラミックボールベアリングに
交換した結果、「うわ、すごい軽い回転」と思った人は大勢いると
思います。私もその一人でした。
ですが、シマノのゴミの侵入を優先するBBから
回転を優先するシール構造が簡素なBBに変えた場合、ベアリングでなくて
「シール構造」で軽くなっているのではないか?と疑問を持ったのです。
デュラエース7900のBBを分解、シールの抵抗を除去!
シマノ7900のBBを分解し、抵抗になっているシールを一部除去し、
シールの抵抗をほとんど無くす事が出来ました。
(シマノのBBは分解したら保証が効かなくなるので自己責任でお願いします)
これで、「シール構造で重くなっている」問題は無くなりました。
あとは、ベアリングの球セラミックに交換してやれば、はっきり分かりますよね!
デュラエース7900のBBのカスタム方法はこちら
実際に乗って比べれば一目瞭然ですよね!
という事で、実際に試して乗ってみるのが一番!という事で
4つのBBを用意しました。
1.デュラエースのノーマル
2.デュラエースシールドカスタム・鋼球
3.デュラエースシールドカスタム・セラミック
4.ROTORの最高級のセラミック
検証結果です!
手で回してみた結果
1位 ROTORの最高級のセラミック
2位 デュラシールドカスタム・セラミック
3位 デュラシールドカスタム・鋼球
4位 デュラエースのノーマル
手で実際にBBを回してみると、回転の軽さは上記の順となりました。
ROTORの最高級のセラミックはデュラのカスタムより
明らかに回転が軽かったですが、ボールベアリングがデュラより小さく
その恩恵が大きいのかもしれないです。
デュラカスタムのセラミックと鋼球の差は、
手で回して比べても、すこしセラミックの方が軽いかな、
というぐらいの差です。
ROTOR・デュラカスタムとノーマルデュラとの差は歴然で、
これら3つとノーマルデュラでは明らかに差がありました。
実際にミニベロに乗って比較しました!
BBはクランクにつけて回す物なので、実際にクランクにつけて
比較しました!
ほぼ一緒
・デュラエースシールドカスタム・鋼球
・デュラエースシールドカスタム・セラミック
・ROTORの最高級のセラミック
他の3種類より重い
・デュラエースのノーマル
という結果になりました。
手で回した時は感じられた回転の差ですが、
実際にミニベロを漕ぐと、上記3つは一緒ですね…。
デュラエースのノーマルと比べるとどれも軽い!
となったのでした。
まとめ
手で回すと、鋼球よりセラミックの方が回転は軽い!
でも体感出来るレベルではない!
という事でした。
どんなBBを入れるのが一番簡単にカスタム出来てお得なのか?
つまり、コストパフォーマンスで考えると、
鋼球のBBをカスタムするのが一番、という事ですね。
かといって、デュラ7900番のカスタムは非常に手間暇がかかりますし、
2015年10月時点で廃盤となっており、入手も困難です。
なので、簡単に入手出来、カスタムするのにも
手間がかからず、リーズナブルな値段の鋼球のBBがあるんです。
オススメのBBとそのカスタム方法はこちら