BBやハブに使われるセラミックボールベアリングと鋼球の違いとは

ミニベロカスタム

013 - コピー

鋼球とセラミックボールベアリングの違いとは

鋼球はその名前の通り、玉が鉄で出来ているボールベアリングで
セラミックは、要するに「陶器」です。

 

セラミックって鋼球と較べて何が優れているの?

セラミックボールベアリングは、各社の一番上のグレードのBBやハブ部分に
使用されています。それだけ上のグレードの物に使用されているだけあり、
鋼球と較べて、2つのメリットがあります。

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メリット1 変形しにくい

セラミックは鋼球より変形しにくいです。強い圧力をかけても
ほとんど変形しません。強い負荷をかけ続けると最終的に曲がらずに
破損します。茶碗等の陶器を落とすと、曲がらずに割れてしまうので、
感覚的にも分かると思います。

対して鋼球は、強い負荷をかけると変形します。自転車のクロモリフレーム
もメインは鉄で出来ていますが、負荷がかかると曲がる事で衝撃を吸収している事
からも分かると思います。

つまり、BBやホイールに強い負荷がかかってもボールベアリングの中に入っている玉が
変形しないので、その分、ロスが減る、という事ですね。

 

メリット2 摩擦抵抗が小さい

基本的に硬度が高ければ、その分摩擦抵抗が小さい、といえます。
鋼球のHV硬度が約850なのに対して、セラミックのHV硬度が1400~1800程
なので、鋼球の倍くらいは回転しやすい、という事ですね。

実は自転車に使われているセラミックボールは純粋なセラミックでない物がほとんど

実は自転車に使われているセラミックボールのほとんどは純粋なセラミックではなくて、
鋼球等にセラミックをコーティングされた、セラミックコーティングボールなんです。

何故か?までは分かりませんが、セラミックだけだと、強い負荷がかかった時、
割れて走行不可能になるので、強い負荷がかかった時でも割れないように
しているのでは、と推測しています。

 

セラミックはグリスを入れない状態が一番回転する

摩擦抵抗が小さく、変形もしにくいので、本当はグリスを入れない状態なのが
一番回転するのがセラミックボールベアリングです。

ですが、どのセラミックボールベアリングを見てもグリス、入っていますよね。
その理由は簡単で、グリスを入れないと、ゴミがはいってセラミックボールが傷つく
から、なんですね。

 

セラミックボールベアリングの問題点とは

いい事ばかりの様に思えるセラミックボールベアリングですが、
意外?にも問題点も色々あります。

 

セラミックはグリスとの相性が悪い

セラミックは「陶器」なので、通常のグリスでは付着しません。
金属とグリスは付着しあい、オイルの膜を作ってくれるのですが、
セラミックの場合、グリスとセラミックはただ、間に挟まっている
状態なのです。

なので、金属製のベアリングとは少し違うグリスを使う必要があります。
膜を形成出来ないので、粒子を転がしてベアリングを転がす物が最適です。

一般的にはフッソとセラミックの相性が一番良い、と言われてます。
なので、セラミックボールベアリングにはフッ素系グリスを
選ぶといいでしょう。

 

ゴミに弱い

硬度が高いのはいいのですが、硬度が高いので、少しのゴミでも
ボールにひっかかると傷がつきやすくなります。

セラミックボールベアリングが壊れやすい、と言われるのは
硬度が高い事から、なんですね。

 

メンテナンスフリーとあるが本当はメンテナンスした方がいい

なので、セラミックボールベアリングは鋼球以上にゴミに弱いので
定期的なメンテナンス、つまりグリスを入れてあげる必要があるんですね。

シールドベアリングはシールの中にベアリングが入っており、
メンテナンスフリーと一応なっているのですが、1~2年程で中に入っている
グリスはなくなってしまいます。

その状態で走行すると、ゴミがベアリング内に入り、壊れるんですね。
一度分解すると、保証が受けれなくなる物が大半で、自己責任には
なってしまいますが、壊れるくらいなら、メンテナンスした方がいい、
と私は思っています。

私やその友人もセラミックボールベアリングをハブやBBに使って4年目に
なりますが、まだ壊れていません。もちろん、運の要素もありますが、
ちゃんとメンテナンスしてい部分も大きいと感じています。

 

砂が入りやすく高負荷なBB部分はメンテナンスの必要性大

最も砂を拾い易い場所にあり、高い負荷のかかるBB部は定期的に
メンテナンス(グリスの補充)をした方がいいですよ。


arrow_orange[1]セラミックボールベアリングのBBのメンテナンス方法はこちらから

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