ミニベロやロードバイクの
セラミックボールベアリングのBB(ボトムブラケット)の
グリスを充填の方法です。もちろん、ただの充填ではなく、
今回の方法でグリスを充填すると、今までよりしっかりグリスを
入れる事が出来る上に、回転まで軽くなります。
それでは、BBのグリス充填方法を説明していきますね。
今回は、ROTOR(ローター)のセラミックBBを例にして
説明していきますが、どんなセラミックのBBでも
同じ様に出来ますよ。
BB(ボトムブラケット)をフレームから外す
まず、BBをフレームから外しましょう。フレームに
BB着いたままでも出来ない事はないですが、作業性がかなり
落ちるので取り外しして作業しましょう。
外側のシールをめくる
シールめくりんちょを使って、
BBの外側のシールをめくります。
(シールめくりんちょが無いと非常にめくりにくいので、
ご購入をオススメします。)
シールめくりんちょについて詳しくはこちら
外側のシールを外したらベアリングのシールを外す
外のシールを外したら、次はベアリングのシールを
シールめくりんちょでめくります。
ベアリングのリテイナーの上からグリスを塗って浸透させる方法とは
ベアリングのシールを外すと、殆どのシールドベアリングの場合、
リテイナーが玉の出ている反対方向に付いています。
恐らくはゴミの侵入を防ぐ為、ですが、
このまま、リテイナーの上からにグリスを入れても、ボールに
グリスが届きません。ベアリングをBBから抜いたら裏のシール
を外して、グリスを充填出来るのですが、その為には専用の工具
がいります。
さらに、BBから外したベアリングを再びBB内に入れるのも大変です。
フッソオイルを使ってグリスをなじませる
そこで、グリスを充填する前に、フッ素オイルをリテイナーの上に吹きます。
この方法は、セラミックのBBにしか使えない方法です。
鋼球の場合、粘度の低いグリスを使用すると良いですよ。
セラミックのBBにフッ素オイルを使う理由についてはこちらへ
フッソオイルを拭いた後にグリスをたっぷり充填
フッソオイルを拭いたら、フッ素系グリスをたっぷり塗付します。
今回はフィニッシュラインのセラミックグリースを使用しています。
安い割にそこそこ回転の軽いグリスですよ。
純粋なフッ素系グリスはすごく値段が高いですし、今回フッ素オイルを
使うので、フッ素の含有量は、十分と考えています。
たっぷりグリスを塗ったらシールをはめてしっかり押しこむ
たっぷり塗ったら、シールをはめて、しっかり押し込みます。
フッ素オイルでグリスの粘度を下げて、シールの圧力でボール内に
グリスを浸透させるので、しっかりとシールを押し込みましょう。
シールをはめたら、もう一度外して同じ事を繰り返す
シールでしっかりグリスを押しこんだら、再びシールを外して、
もう一度、フッ素オイルを拭いて、グリスを充填して、シールを
はめて、もう一度しっかりシールを押し込みます。
何故、2回同じ事を繰り返すのか?
何故2回も同じ事を繰り返すのか?というと理由は簡単で
一度ではしっかりボール部分までグリスが充填出来ないから、です。
実際にどのように充填されるのか見てみよう
下の画像は他の自転車のボールベアリングです。分かり易くするため、
BBからベアリングを外して、リテイナーの裏側の様子を
写しています。
1回目のグリス充填後 | 2回目のグリス充填後 |
1回目だと、ほとんどボール部分までグリスが充填出来ていませんが、
2回目になると、しっかりグリスが充填されている様子が分かりますね。
2回グリスを充填したら、シールを嵌めます
はみ出たグリスを拭きとったら完成です
これで、しっかりとセラミックボールベアリングをグリスで保護して、
しかもフッ素オイルの効果で非常に回転のなめらかなBBの出来上がりです。
お疲れ様でした。
今回使用したもの
シールめくりんちょ | フッソオイル | グリス15g | グリス40g |
セラミックグリスはたくさん使う、といっても15gあれば、5~6回分はありますよ。
何台も持っている、とか量が少ないのは不安、とのことなら、40gセットを選びましょう。フッソオイルが無いと、グリスが浸透しないので、必ず買っておくように
しましょう。
セットで買うとお得!シールめくりんちょとセラミックグリスのセット
シールめくりんちょ+グリス15g | シールめくりんちょ+グリス40g |